何年もEvernoteを使っているとノート数も増えてきて、全体の容量もかなりのものになってきます。
そうなってくるとPC版アプリEvernote for Windowsの動作が遅くなってきてしまいます。
今回はEvernote for Windowsの動作が重くなったときに試したことをご紹介します。
オンデマンド同期
[ ツール ] > [ オプション ] > [ 同期 ] > [ オンデマンド同期を有効化 ] にチェックを入れ [ OK ] をクリック。
こちらの機能はEvernote for Windows 6.5から搭載されました。
同期の待ち時間を短縮: アプリの起動直後にダウンロードする対象を、最近更新されたノートおよびよく使うノートのみに制限するオプションを追加しました。[ツール] → [オプション] → [同期] タブを選択し、オンデマンド同期を有効化にチェックを入れてください。
Evernote for Windows 6.5 – お知らせ – Evernote User Forum
オンデマンド同期を有効にすると、それ以降は画面に表示されたノートのみがPCに保存されます。
ほとんど閲覧されていないノートのコンテンツを削除
[ ツール ] > [ オプション ] > [ 同期 ] > [ 詳細オプションを表示 ] にチェックを入れると表示される項目です。
[ ほとんど閲覧されていないノートのコンテンツを削除 ] にチェックを入れ、削除するまでの日数を設定し [ OK ] をクリック。
設定した日数の間、閲覧していないノートがPC内から削除されます。
この設定を有効にしても、クラウド上のデータは消えません。
データベースを最適化
データ容量によっては時間がかかりますので時間のあるときに実行してください。
キーボードの [ Ctrl ] キーを押しながら [ ヘルプ ] > [ データベースを最適化 ] をクリック。
約1GBのデータで2分ほどかかりました。もっとデータが多ければ時間がかかると思いますので、時間にゆとりのあるときに行うことをオススメします。
ローカルデータを削除する
オンデマンド同期、ほとんど閲覧されていないノートのコンテンツを削除、データベースを最適化の3つを試しても改善されない場合、一度PC内に保存されているデータを削除します。
この方法でデータを削除してもクラウド上にデータは残っていますので、同期すれば元に戻ります。
ログインし直す必要があるため、Evernoteのパスワードをご用意ください。
【1】[ ツール ] > [ オプション ] > [ 全般 ] > [ データベースフォルダを開く ] をクリック > Databasesファルダが開いたら [ キャンセル ] をクリック。
【2】[ ファイル ] > [ 終了 ] でEvernote for Windowsを終了させます。タスクトレイにEvernoteアイコンが表示されている場合は右クリック > [ Evernoteを終了 ] をクリックします。
【3】念のため、先ほど開かれたDatabasesフォルダ内の全てのファイルを別の場所にバックアップします。
.accounts
.sessiondata
***.exb
***.exb.activitylog
***.exb.cardviews
***.exb.commengine
***.exb.context
***.exb.message.contactphotos
***.exb.snippets
***.exb.thumbnails
「***」の部分はEvernoteのユーザ名になっています。
使用状況により違うファイルもあるかもしれませんが、このようなファイルがDatabasesフォルダに入っていると思います。全てバックアップします。
Databasesフォルダごとバックアップでも大丈夫です。
【4】Databasesフォルダ内の全てのファイルを削除します。
【5】Evernote for Windowsを起動すると、ノートが全くない状態になります。「ノートの同期をするにはパスワードの入力が必要です。同期をしない場合はキャンセルして下さい。」と表示されるのでパスワードを入力して [ OK ] をクリック。
【6】パスワードを入力すると同期が始まります。データの量によりかかる時間は変わってくると思います。
何かあった場合はEvernoteを終了させ、バックアップしたファイルを元に戻してから起動すればノートが元通り表示されるようになります。
私はこの方法でかなり動作が軽くなりました。
アンインストール・再インストール
それでもダメならEvernote for Windowsを一度アンインストールしてから再インストールしてみるのも手です。
その際も念のためDatabasesフォルダをバックアップしておくことをオススメします。
Web版を使う
Web版はChromeなどのブラウザからEvernoteにログインして使います。そのためPCの性能が低くてもサクサク動きます。
ただしEvernote for Windowsに比べると機能に制限があります。
例えば表(テーブル)機能なんかはEvernote for Windowsでは便利になりましたが、Web版だと行や列を後から追加したり、ドラッグ&ドロップで移動したりすることはできません。
Web版は画像を貼り付けたいときに場所を指定できず、アップロードしたものは一番下になります。後から移動はできますが一手間増えます。
ノートをマージする機能は古いバージョンのWeb版ではできたのですが、現在の新しいWeb版ではできません。
それでも慣れれば意外と使い勝手が良いです。
Web版のメリット・デメリット
- PCのストレージを使わない
- Webサイトを見るのと同じなのでPCの性能が高くなくても動作が軽い
- フリープランの台数制限にWeb版はカウントされないので、PCをWeb版で使うことにすれば、その他に2台の端末と同期できる
- 使えない機能がいくつかある
- Evernoteがメンテナンス・障害などでサーバーが落ちているとデータに一切アクセスできなくなる
Evernote for WindowsとWeb版の併用
動作の軽いWeb版ですが、メンテナンスやアクセス障害が起こると、Evernoteにログインできなくなってしまいます。
ログインができないのでデータに一切アクセスできません。PCにもデータは保存されていないので、Evernoteの復旧を待つしかありません。
そこで、使っていたアカウントとは別にもう1つアカウントを作り、作業用と保存用の2つのアカウントを使い分けると便利です。
Evernoteはメールアドレスがあれば複数のアカウントを持つことができます。
作業用はEvernote for Windowsで、保存用はWeb版で使用することにより、今必要なデータは常にPC内に置いておけるのでアクセス障害が起きても最低限のデータを見ることはできます。
また入力はEvernote for Windowsで行うのでWeb版の機能制限を受けることもありません。
複数アカウントの使い分け
私の2つのアカウントの使い分け方をご紹介します。こちらの書籍を参考にさせていただきました。
- 入力を行うのは作業用アカウントで、Evernote for Windowsアプリを使うのはこのアカウントのみ
- 保存用アカウントはWeb版を利用
- プレミアムアカウントがある場合は、そちらを保存用アカウントにする
- 頻繁に使うノートブックはノートブックごと作業用アカウントに共有
- ノート単体の場合は保存用アカウントからノートブックを作成して作業用アカウントと共有、そこに使う共有したいノートを入れる
- 作業用アカウントにあるノート・ノートブックでもう使わなくなったものは保存用アカウントのノートブックに移動
- 作業用アカウントには常に必要なノート・ノートブックだけにしておき、容量をなるべく増やさないようにする
- Web版で常に保存用アカウントにログインしておき、一度ノートを作ったらもう編集しないものはそちらに直接書く
- 保存用アカウントで全てのデータを一元管理、過去のノートを探すときはWeb版で
- スマホ版Evernoteアプリは保存用アカウントで利用し、外出中でも全てにアクセスできるようにする
プレミアムアカウントを使っている場合、そちらを保存用にしてノートブックを作成すれば、アップロード容量はプレミアムアカウントにカウントされます。
共有ノートブックでは、誰のアップロード容量が使用されることになりますか?
共有ノートブックの場合、ノートブックの所有者の月間アップロード容量が消費されます。なお、1 ノートあたりの上限サイズは、各ノートの作成者の権限に依存しますのでご注意ください。
例:
プレミアム版ユーザがベーシック版ユーザにノートブックを共有した場合、そのノートブックの中で作成または編集されるすべてのノートは、共有元のプレミアム版ユーザのアップロード容量を消費します。一方で、ベーシック版ユーザが作成できるノートの上限サイズは引き続き 25MB であり、プレミアム版ユーザの場合は 200MB となります。
アップロード容量に関してよくある質問
この方法でデメリットを感じることは、プレミアムアカウントを持っていてもコンテキスト(ノートに関連する情報)が表示されないことです。残念ながらWeb版ではコンテキストが表示されません。
2年ほど前からこれで運用していますが、Evernote for Windowsが重くなることもなく使えています。