Androidスマホ・タブレットで無料アプリ「JSバックアップ」を使いインストールされているアプリのAPKファイルを抽出する方法をご紹介します。
今回の目的は、JSバックアップで端末にインストールされているアプリのAPKファイルを取り出すことです。JSバックアップの本来の使い方とは少し違うかもしれませんが、APKファイル抽出アプリとしても優秀なのです。
取り出したAPKファイルがあれば、別の端末にそのアプリをインストールしたり、アップデートで不具合が出た場合にダウングレードできるバックアップにもなります。
APKファイルの抽出にはJSバックアップがオススメ
APKファイルを取り出すことのできるアプリは他にもありますが、私のオススメは断然JSバックアップです。
JSバックアップは、NTTドコモが提供している「データ保管BOX」というdocomoのスマホにプリインストールされているアプリと外部連携していたアプリです。
残念ながら2019年3月31日で連携終了となってしまいましたが、docomo純正アプリと連携していたことはアプリとしての信頼度は高く、安全性は他のアプリに比べ格段に高いのではないでしょうか。
JSバックアップのインストール手順
Androidスマホ・タブレットにJSバックアップをインストールする手順です。
OSのバージョンやJSバックアップのバージョンにより多少手順が異なる場合があります。
【1】Google PlayでJSバックアップを探します。
【2】[ ①インストール ] をタップして、インストールが完了すると [ ②開く ] ボタンが表示されるのでタップしてJSバックアップを起動する。
【3】「JSバックアップの利用について」という画面が表示されます。以下の2つを確認して③チェックボックスにチェックを入れ [ ④同意する ] をタップ。
- 利用規約・プライバシーポリシーを読んで同意する(必須)
- 品質向上を確認の上協力する
利用規約のチェックボックスはチェックを入れないと [ 同意する ] ボタンが押せません。
「品質向上を確認の上協力する」とはJSバックアップで起きた障害情報や利用統計情報を開発元の株式会社情報スペースに送信することを許可するかどうかです。詳しくはアプリ内のリンク先で確認してください。送信しない場合はチェックボックスのチェックを外します。
【4】「品質向上のお願い」ダイアログが表示されたら [ ⑤OK ] をタップ。
【5】インストールした端末がAndroid 6.0以降の場合、「アクセス許可依頼」という画面が表示されます。使用目的を読み [ ⑥とじる ] をタップ。いくつかの許可を求められるので [ ⑦許可 ] をタップしていきます。
Android 5.9以前の端末ではインストール前に権限の確認画面が出て許可した上でインストールしているはずなので、この画面は出ないと思います。(全てのバージョンで確認できてないので恐らく)
許可を求められたのは以下の権限です。使用目的は「アクセス許可依頼」の画面に記載があります。
- SMSメッセージの送信と表示
- JSバックアップに写真と動画の撮影
- JSバックアップにカレンダーへのアクセス
- JSバックアップに端末上の写真、メディア、ファイルへのアクセス
- JSバックアップに連絡先へのアクセス
- JSバックアップに電話の発信と管理
- JSバックアップにこの端末の位置情報へのアクセス
全て許可しないとJSバックアップが起動しませんでした。全部許可すると、ようやくJSバックアップのアプリが使える状態になります。
インストールしているアプリのAPKファイルを抽出する手順
【1】抽出したAPKファイルの保存先を選択します。JSバックアップのトップ画面の左上にある①3本ラインのハンバーガーアイコンをタップ > [ ②詳細設定 ] > [ ③バックアップ設定 ] をタップ。
【2】[ ④SDカードのパス設定 ] > ⑤内部ストレージかSDカードのどちらかを選んで [ ⑥確定 ] をタップ。
【3】JSバックアップのトップ画面に戻り、[ ⑦バックアップ&復元 ] をタップ。
スマホ・タブレットの機種によってはバッテリーセーバー機能が働き、JSバックアップのバックグラウンドでの実行を許可する必要があります。
「バッテリー使用量の最適化を停止しますか?」という表示は機種によって違うかもしれませんが、[ 許可 ] してあげないとJSバックアップの機能が使えません。
この表示が出ない場合は次に進んでください。
【4】[ バックアップ&復元 ] の画面の左上の⑧3本ラインのハンバーガーアイコンをタップ > [ ⑨APKバックアップ ] をタップ。
【5】APKファイルを抽出できるアプリが一覧表示されます。上の [ ⑩バックアップアプリ ] をタップすると、APKファイルを抽出したいアプリを選択できます。抽出するアプリにチェックを入れたら [ ⑫選択 ] をタップ。
[ 全てのアプリを選択 ] で全アプリにチェックを入れたり外したりできます。選択するとアプリ名の右側にチェックマークが入ります。
【6】先ほど選択したアプリだけが表示されるので [ ⑬バックアップスタート ] をタップ > 確認画面が出たら [ ⑭確定 ] をタップ。
アプリのバックアップではアプリケーションのデータ(設定、セーブデータなど)を引き継ぐことはできません。
注意事項にもあるように抽出したAPKファイルにはアプリ本体が入っているのみで、このアプリで保存した設定やデータ等は含まれません。
わかりやすく言うと、Google Playからインストールした直後のまっさらな状態のアプリがAPKファイルとして保存できます。これは他のAPK抽出アプリでも同じです。
【7】「バックアップ結果」画面が表示されたら完了です。
先ほど選択した保存先にアプリ名の入ったフォルダが作成され、その中にAPKファイルが保存されています。
抽出したAPKファイルの保存先
前述した手順では、SDカードの下記の場所にAPKファイルが保存されるように設定しました。
/storage/SDカードの名前/Android/data/jp.co.johospace.backup/
そして「Display Brightness」というアプリのAPKファイルを抽出してからファイルマネージャー系アプリで保存先を開くと、新しく「rubberbigpepper.DisplayBrightness」というフォルダが作成されていました。
/storage/SDカードの名前/Android/data/jp.co.johospace.backup/rubberbigpepper.DisplayBrightness
その中には3つのファイルがあります。
- CSVファイル(.csv)
- APKファイル(.apk)
- PNGファイル(.png)
JSバックアップを使い機種変更などで別のスマホへアプリをコピーする場合は、「rubberbigpepper.DisplayBrightness」フォルダをDropboxなどのクラウドストレージへ保存して、移動先の端末にもJSバックアップをインストールして復元をします。
長くなってしまうので復元方法は割愛します。
APKファイルだけ抜き出して野良アプリとしてインストール可能
JSバックアップを使い抽出したファイルの中の拡張子が「.apk」のファイルだけ別の端末に移動して開けば野良アプリ(Google Play以外から入手したアプリ)としてインストールすることができます。
CSVファイルとPNGファイルはJSバックアップのアプリで使用するもなので、そのアプリをインストールするときにJSバックアップを通さないのであれば、APKファイルだけ保存しておけば大丈夫です。
確認した環境
- JSバックアップ Version 4.2.3
- Android 8.0
- Android 4.3